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郷土料理が今を生きる

2024年4月23日

にほん酒やの高谷さんをお招きしての2日間の会、無事に終わりました。高谷さん、お酒をご提供頂きました流王さん、、お手伝い頂きましたまきさん、ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

「郷土料理が今を生きる」というテーマで、高谷さんの郷土料理を表現頂きました。
1日目はお酒とお料理を楽しむ会、2日目はいちからつくる会とのコラボ会となりました。
材料はシンプルで、今回は今の旬の山菜を多く使って頂きましたが、合わせ方、調理法などで本当に色々な楽しみ方があることも感じました。

高谷さんのお料理風景を見せて頂きたいとのリクエストにお応え頂き、押し寿司の説明を頂きながら、作るところを見せて頂きました。

無茶ぶりでコシアブラの押し寿司を作って頂きました。自家製沢庵を添えて。

田舎の大皿に盛り付けて頂きました。山菜と天草大王の酢の物。

ケの汁。蕨やフキなどの山菜も野菜と一緒に細かく切って、いろんな味がしてとても美味しいです。
ミンク鯨と山菜のタルタルも感動しました。蕗味噌が入っていて、絶妙な美味しさ。シンプルですが、こんな山菜の使い方もあるのか!と驚きました。

筍のコンフィ。

リコッターロさんのリコッタチーズと大豆のフムス、ブラッドオレンジに、ケッパーとオリーブオイルを。
それぞれの素材の融合が絶妙で、素材の組み合わせの面白さ、奥深さを感じました。

郷土料理とは何か?

簡単に言えば、その土地に続いている家庭料理。じいちゃんやばあちゃん、もしかしたら両親がやってたあれで。消えかかえると急にありがたがって保存される文化はあるかもしれないけど、形だけ残っても意味がない。大切なのは元の形がなくなっても変化し続けることで、気がついたら元のレシピとだいぶかけ離れているかもしれない。だけど根っこが残っていればそれでいい。文字としての料理だけでなく、生活の中に料理が残るといい。(今回の高谷さん談の一部)

高谷さんが表現されるお料理から感じていたものの底にあるもの、高谷さんが私たちの野菜を使って表現して下さっているものが見えた気がします。そして、それは高谷さんが常に新しい知識を得ながら、その食材と向き合われているからこそなし得ることなのだと感じます。
これは私が毎年同じことを繰り返しながら農業の中でしていることと同じであるように感じました。例えば、私は蔓性の野菜にとってどんなものに巻きついていくことが一番好きなのか、毎年考えます。ネットなのか、植物でできた竹の棒などなのか、それとも木などの生きた植物なのか、、、平面が好きなのか、立体にした方がいいのか、、、毎年やり方を少しずつ変えて、実験をしています。他の方の畑、本などで面白そうなことがあれば、それを取り入れてみたり。いつもこうしているからこう、ではなく、もっとこうしてみたらどうなのだろう?を追求していく、それを楽しむ、それが高谷さんと共通していることなのかなと感じました。

そして、祖母から母、母から子へと文化の伝承が失われつつある今、その役割をもつお店があってもいいのではないか、と言われていたことにもとても感銘を受けました。

15周年の節目に、このような会をさせて頂くことができて、本当によかったです。私たちもまた、新たな気持ちで、自分たちの周りにある環境や食材と向き合っていこうと思います。
高谷さんがお料理から私たちに伝えて下さったことも、また田畑、作物に伝えて、またそこから作物を通じてお返ししていけるように頑張ります!

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