稲穂についた稲麹玉から麹菌を分離し、麹を作りました。
フルーツのような甘い香りの広がる麹に仕上がりました。
これが稲麹玉です。稲の穂につきます。
この中に、麹菌もいますが、他の菌もいるので、まず麹菌を分離して「種麹」を作る必要があります。
多くの菌はアルカリ性環境下で生育が難しいのに対し、麹菌はアルカリ性の環境下でも生育できるという特徴を利用し、麹菌を分離します。
その方法として、木灰(特に椿灰がよいとのこと)を蒸したお米(7分つき位がよい)にまぶします。
椿灰は、庭の椿の葉や枝を燃やして灰にしたものを使いました。
大学の実験室では、その菌にあった選択培地で、抗生物質などを使って目的の菌の分離を行っていましたが、自然界で自然のものを使って自分の求める菌を分離できる昔の人の知恵には感動です。
灰をまぶした蒸米に、稲麹玉をまぶしていきます。稲麹玉には胞子があまりついていなかったので、米粒一つ一つに麹菌胞子を付着させることが難しかったです。麹菌の胞子が付着しなかった米粒は、麹にならないので、麹菌を均等に米粒につけることが重要になります。
この作業は少量(2合位のお米)ですると失敗が少ないのではないかと思いました。
通常の麹は、種付けが終わって保温し、切り返し→盛り→仲→仕舞→出麹という行程があり、2日程で出来上がります。しかし、種麹を作るには、そこから5-6日保温しながら麹に花を咲かせます。
種麹の完成。触るだけで、細かい胞子が空気中にふわ〜と舞う感じです。
これを乾燥させて、保存し、麹を作る時の種に使います。それで作った麹が一番上の写真になります。
さて、これからこの麹を使って味噌作りを楽しみます。田んぼの畦豆とお米、お米から採れた麹。田んぼのハーモニーがどんな味に仕上がるのか、とても楽しみです。
1月にMother Waterさんの麹の学校に参加させて頂き、家での麹の作り方、稲麹玉からの麹菌分離の方法など、教えて頂きました。
麹作りを学んでみたい方には、とてもおすすめの講座です!
No Comments